Drivin' with The Devil

主に自作小説・ロック論・マンガ論などを”狭く深く”書いてます。 どうぞ気軽に楽しんでいってください。。。!! 

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 毎度。。。!

 

 今回は「31周年が近づいても”祝30周年”」のサザンオールスターズのアルバム再論と洒落込みたい。

 

 いよいよ2枚組大作「KAMAKURA」のお出ましだ。。。!

 

 

 いってみよう。。。!!

 

 

 

収録曲

 

ディスク1

 

1.Computer Children 

 

 スクラッチやノイズを効果的に用いたデジタルロックチューン。

 

 発売当時はレコードだった故に音飛びと勘違いされないように歌詞に但し書きが付いていた。

 

 1985年の音とは思えないほど先鋭的な音作りがなされており、桑田佳祐をはじめとするメンバーが”実験作”と言い切ったこの大作を代表する曲だと思う。

 

 「外で遊べないComputer Child~」(聴き取り)という様にまるで現在の”ヒッキー”を予言したかのような歌詞世界も強烈極まりない。

 

 そこに「Teacher's I wanna be」(聴き取り)とスタンダードナンバーを絡める所にもセンスの良さを感じずにはいられない。

 

 サザン恐るべし。。。!!

 

 

2.真昼の情景(このせまい野原いっぱい) 

 

 当時桑田のアンテナに引っかかっていたアフリカンの影響を如実に感じるナンバー。

 

 やはり24年前の音とは到底思えない先進的な部分と、サザンが元来持ち合わせている日本情緒を巧みに織り込んでみせる展開が異常なまでにクールだ。

 

 共産主義に異議を唱えた歌詞も凄い。

 

 こういうパーカッシヴなサウンドになると野沢秀行の腕が冴え渡る。。。!

 

 

3.古戦場で濡れん坊は昭和のHero 

 

 稲村ケ崎(古戦場)をテーマにしながらデジタルなサウンドが新鮮な逸品。

 

 他にも”極楽寺”などが登場する。

 

 8分の7拍子(だと思われる)という異様なリズムで物語は紡がれていく。

 

 前作「人気者で行こう」収録の”Japaneggae”の系譜に連なり、後の”CRY 哀 CRY”への橋渡しになったと想像できる。

 

 

4.愛する女性とのすれ違い 

 

 サザンのパブリックイメージを正しく継承するバラード。

 

 メロディーの美しさは特筆モノで、ファンのみならず一般的にも人気が高い曲だ。

 

 お互いが空気のようになっていく恋愛関係を見事に表現した歌詞も最高の出来。

 

 

5.死体置場でロマンスを 

 

 ”メリケン情緒は涙のカラー”に続くサスペンスものの1曲。

 

 あまり言及されないが、実はこうした小説風の歌詞世界は桑田の得意とするところ。

 

 タイトルとは真逆で、ゲストである小林克也とLINDAのかけ合いも楽しい不倫ソング(なんのこっちゃ、よくわからん。。。^-^;)に仕上がっている。

 

 

6.欲しくて欲しくてたまらない 

 

 恋人同士の別れ話をセクシャルに描いたミディアムチューン。

 

 「もう一度奥まで見せとくれ」、「その手で俺のを飲み干して」など猥褻な表現が続くが、全く下品に落ちないのがサザン、桑田の不思議なところ。

 

 マニアックなナンバーであるが、ライヴでの演奏頻度が意外と高い。

 

 

7.Happy Birthday 

 

 これまでのサザンにありそうでなかった誕生日ソング。

 

 それも前曲と変わって恋人(女性)の誕生日を祝うというシチュエーションで、双方の昂揚感が伝わってくる歌詞とサウンドが実に心地良く耳に響く。

 

 この曲を初めに聴いた時、キーボードの定位が変わる音作りに驚愕した記憶がある。

 

 「Beauty Beauty また君が綺麗になる」(聴き取り)なんてもの凄い素敵な詞だよなぁ。。。

 

 

8.メロディ(Melody 

 

 アルバムに先駆けて1985年8月21日にリリースされた通算23枚目のシングル。

 

 デジタルとアコースティックが鬩ぎ合って、それでいてシンプルなサウンドに導かれ、桑田の物悲しいボーカルが響くバラード。

 

 桑田本人はあまり好きではないらしいが、紛うことなき名曲だと思う。

 

 先の30周年ライヴでも演奏されたし、2000年の茅ヶ崎ライヴでも演奏された人気の高いナンバー。

 

 また、このアルバムのCMで明石家さんまが口パクでこの曲を歌ったのはあまりにも有名。

 

 

9.吉田拓郎の唄 

 

 この頃引退宣言をした吉田拓郎への応援歌。

 

 かなり厳しい言葉が並ぶ歌詞が物議を醸したりもしたが、じっくり聴けば桑田の拓郎へのリスペクトの念がひしと伝わってくる。

 

 2003年の25周年記念ライヴでは当時闘病生活をしていた拓郎へ向けて歌詞を変えて激励ソングとして捧げた。

 

 先人に対する桑田の愛情の深さを見る思いがして泣けた。。。

 

 

10.鎌倉物語 

 

 アルバム唯一の原由子ボーカル曲。(作者は桑田)

 

 鎌倉の風景と揺れる乙女心を織り込んだ物語を歌わせたら原さんに敵う人はいない。

 

 まさに独壇場といった雰囲気で慈愛に満ちたボーカルで魅せる。

 

 このアルバムの途中で妊娠がわかった彼女はレコーディングを離れるが、この曲は何とベッドで寝ている原さんの部屋に機材を持ち込んで録音されたという。

 

 そういうある種の”狂気”すら作品の中で昇華させるサザンに平伏す。。。!

 

 

ディスク2 


1.顔 

 

 レゲエのリズムが効果的なポップチューン。

 

 自らの顔を卑下するという自虐的な歌詞世界も斬新で面白い。

 

 滅多にライヴで演奏されないが、先の30周年ライヴで久々にファンの前で披露された。

 

 

2.Bye Bye My Love(U are the one) 

 

 22枚目のシングル。

 

 サザン流センチメンタルポップの頂点に立つ楽曲。

 

 個人的にも5本の指に入るくらい好き。

 

 いや、もしかしたら№1かも。。。

 

 2005年のツアーで演奏されたヴァージョンはこのスタジオテイクを凌ぐ出来。。。!

 

 

3.Brown Cherry 

 

 思い切り卑猥な単語がポンポン飛び出すミディアムロックで、ファンクの影響すら感じさせるサウンドが実に強力。。。!

 

 そこに決して載せられない歌詞をダブルミーニングを持たせて歌い込む桑田に吟遊詩人としての才能を見る思いだ。

 

 

4.Please! 

 

 AOR色の強いバラード。

 

 故に歌詞世界も大人の味わいがある。

 

 ラストでクリームの”サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ”のギターリフが引用されているのも面白い。

 

 

5.星空のビリー・ホリデイ 

 

 ”ストレンジ・フルーツ”(邦題:奇妙な果実)のヒットで知られる黒人女性ジャズシンガー、ビリー・ホリディに捧げたバラード。

 

 数奇な人生を歩んだホリディのことを慈しむように歌う桑田のボーカルに打たれる。。。!

 

 ”吉田拓郎の唄”もそうだが、このように影響を受けたミュージシャンに対する愛情を隠さない桑田が大好きだ。

 

 

6.最後の日射病 

 

 アルバム中唯一の関口和之作品でボーカルも彼。

 

 ムクちゃんの持つのほほんとしたキャラクターと後期ビートルズっぽいサウンドが効果的なポップチューンである。

 

 もっとムクちゃんのこういう作品を聴きたいなぁ。。。

 

 

7.夕陽に別れを告げて~メリーゴーランド 

 

 桑田が自らの高校時代を振り返って書いたバラード。

 

 所謂“郷愁もの”であり、ここでも桑田のセンチさやペシミスト振りが発揮されており、聴き応えのある内容に仕上がっている。

 

 インスト”メリーゴーランド”への繋ぎも見事。。。!

 

 

8.怪物君の空 

 

 このアルバムの中でも際立ってヘヴィなロックンロール。

 

 当時オロナミンCのCMソングとして使われていたので知ってる人も多いのでは。。。?

 

 ハードなロックサウンドをデジタルでコーティングして凄まじいまでにドライヴする疾走感溢れるナンバーに仕立てたのは桑田のみならず、メンバーの力量・テンションの高さによるところが大きい。

 

 

9.Long-haired Lady 

 

 タイトルはポール・マッカートニーの曲からいただいたのだろう。

 

 桑田一人での輪唱という珍しいスタイルが取られたジャジーなバラード。

 

 キーが極端に低いのも珍しい

 

 

10.悲しみはメリーゴーランド 
 

 朝鮮分断を憂いた歌詞が胸に響くバラード。

 

 大作を静かにクロージングする役割を見事に果たしている。

 

 

 

 

 

 「KAMAKURA」は1985年9月11日にサザンオールスターズ8枚目のオリジナルアルバムとしてリリースされた。

 

 オリコンチャートで7週連続の1位を獲得したばかりか、2枚組オリジナルアルバムとしては異例のミリオンセールスに近い売り上げ(当時で95万セット。現在は累計で150万セット)を記録している。

 

 当時のサザンのメンバーは桑田佳祐(ボーカル、ギター)、大森隆志(ギター)、関口和之(ベース)、原由子(キーボード、ボーカル)、松田弘(ドラムス)、野沢秀行(パーカッション)の6人。

 

 このアルバムのセールスポイントは”濃密”なところにあるだろう。

 

 2枚組全20曲約90分という内容以上のボリュームを感じさせるのだ。

 

 それはいみじくも桑田が言った「このアルバムの制作中ビートルズの『ホワイトアルバム』が頭から離れなかった」という言葉からも窺える。

 

 「ホワイトアルバム」はビートルズによる”音楽博覧会”であり”実験工房”であった。

 

 「KAMAKURA」もサザンによる”音楽博覧会”と”実験工房”と化しているのだ。

 

 総レコーディング時間約1800時間という当時としては天文学的な時間を費やして作られた楽曲群はその時間に見合っただけの出来映え、特にテンションの高さを内包している。

 

 どのトラックを聴いてもサザンの迸る才気がビシビシ伝わってくる。

 

 リリースから24年経ってもなお新鮮な音の粒とめくるめく多彩な歌詞が聴く者の耳を打つ。

 

 この後サザンは3年間という長い休止期間に入ったのだが、「KAMAKURA」の出来の良さ(やり尽くした感)が遠因であることは歴史が証明している。

 

 まさに「国民待望の2枚組」(当時のCMコピー)であり、J‐POPを愛する人全てに聴いていただきたい傑作だ。

 

 

 

 どれ、ラストは映像紹介。。。!

 

 

 

 

●Computer Children

 

 http://www.youtube.com/watch?v=d8xyE2T8WZE

 

 1985年9月28日(若しくは29日)に西武球場で行われたトゥレ・クンダ(セネガルのバンド)とのアベックライヴからの映像。

 

 原さんは不参加。

 

 24年前に既にサンプリングを行っているところが凄い。。。!

 

 当時29歳の桑田の超強力なボーカルも素晴らしい。。。!

 

 

●Bye Bye My Love(U are the one)

 

 http://www.youtube.com/watch?v=Ks-ktoJ-wh8

 

 1985年のテレビ番組「夜のヒットスタジオ」からのスタジオライヴ。

 

 演奏はカラオケだが、桑田のボーカルの凄さが全てを吹き飛ばしている。。。!

 

 歌詞を間違えても何のその。

 

 無軌道な20代のパワー溢れるパフォーマンスが見事。。。!

 

 そして、この歌詞・メロディー、泣ける。。。

 

 

 

 

 

 ではまた次回^^

 

 

 

 

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コメント

印象→シブい。その中での「鎌倉物語」は個人的にちょっとカックン。だけど、ベストに必ず入ってるんだっけ?お気に入りなのか・・・ハラボウ・・・。
2009/04/06(月) 19:47:24 | URL | 黒猫藝帝 #79D/WHSg[ 編集 ]

今となっては誕生日はあまり嬉しくなくなりつつありますが、
サザンの『Happy Birthday』は聞くとワクワクします^^
2009/04/06(月) 21:24:34 | URL | nami丸 #79D/WHSg[ 編集 ]

ゲーテ<確かにこの中では“鎌倉物語”って異色作だよね。
      ベスト盤に必ず入るのは上記した出来事のメモリアル的側面があるのでは?
なみちゃん<名曲だもんね。。。^-^ 
2009/04/06(月) 23:44:32 | URL | drivemycar #79D/WHSg[ 編集 ]

この頃は、まだサザンの良さが解ってなかったんだよね、私。。。 もったいない・・・
2009/04/08(水) 02:00:42 | URL | sabaraja #79D/WHSg[ 編集 ]

さばちゃん<俺もこの頃はまだ「サザンっていいかも。。。」って感じだったよ。
        ハマるのはこれがリリースされてから2年後。
2009/04/08(水) 23:01:24 | URL | drivemycar #79D/WHSg[ 編集 ]

You are the oneのパーカッションもいいなぁ。
きっと桑田さんのセンスって氷山の一角しか私たちにはみえていないのかなぁ。
奥が深そうですね。
某有名ホテルマンから聞いた話。コンサートの前に宿泊しているときは
塗れタオルが部屋中いっぱいになるとか。 
ご自身ののどにも十分気を使っているのね。 
2009/04/09(木) 02:21:02 | URL | 元ダンサー #79D/WHSg[ 編集 ]

ダンサーさん<サザン・桑田の才能&魅力は無尽蔵ですね。。。!
2009/04/09(木) 21:57:45 | URL | drivemycar #79D/WHSg[ 編集 ]
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