Drivin' with The Devil

主に自作小説・ロック論・マンガ論などを”狭く深く”書いてます。 どうぞ気軽に楽しんでいってください。。。!! 

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●0マン(1959年~1960年)

 

 あらすじ

 時は近未来。

 インドの奥地で戦争をしていた日本人は虎に咥えられた赤ん坊を助け、戦後帰国して息子として育てる。

 しかし、その赤ん坊には尻尾が付いていた。

 リッキーと名付けられた赤ん坊はすくすく育ち、同時に人間離れした能力を出すようになる。

 同じ頃、科学者の田手上(たてがみ)博士はヒマラヤでリスが進化したと思われる新人類0(ゼロ)マンを発見し、男女2体を生け捕りにして連れて帰る。

 0マンたちはヒマラヤの地下に国を作り暮らしていた。

 0マンは人間よりも高度な知識と科学力を有する種族だったのだ。

 そして0マン国は大僧官という独裁者に支配される国だった。

 大僧官は人間を嫌悪しており、いつか地上を支配せんとする野望を持っていた。

 リッキーは成長の過程で自分が0マンであることを知り、人間と0マンとの間で悩み苦しみながら自らのアイデンティティを模索していく…

 

 

 登場人物

 リッキー:0マンの少年であるが、日本人として育てられる。人間名は力也(りきや)。

       抜群の運動神経を持ち、行動力にも優れ、0マンと人間との共存を図るべく生きる。

 リッキーの父:0マン国の科学者であったが、虎にさらわれたリッキーを助けるべく出国。

          その際に人間に捕まってしまう。

 リッキーの母:リッキーの父と共にリッキーを捜している際に人間に捕まってしまう。

 田手上博士:生物学者。

         0マンを捕らえたことで彼らの恐ろしさを知り、脅威を人々に訴える。

 ピット・ハウト:父親を0マンに殺されたと信じ込みリッキーに闘いを挑む少年。

          誤解が解けた後はリッキーと親友になる。

 ガリ公:0マンの少年で初めはリッキーと仲が悪かったが、次第に打ち解けて親友となる。

 大僧官:0マン国の支配者。

      0マン国のみならず、地上征服をも企んでいる。

 リーズ:大僧官の一人娘。

      独裁者である父を快く思っておらず、リッキーと仲良くなることでその思いをさらに強くする。

 

 

 「0マン」は1959年から1960年まで週刊少年サンデーに連載された。

 

 1959年創刊の同誌は手塚治虫のホームグラウンドと言ってもいい雑誌で、創刊号から手塚は「スリル博士」を連載していた。

 

 しかし、「スリル博士」が精彩を欠いた出来(俺はそうは思わないが)だと感じた手塚は、同作品を無理やり終了させ、満を持した形で長編作品を発表する。

 

 それがこの「0マン」だ。

 

 この作品は自作に対して過剰なまでに厳しい評価を下す手塚が「ノッた時期に描いた作品で、全てが良い方に転がった」、「大河SF漫画として決して忘れられない作品」と最大限の賛辞を残している。

 

 手塚の自己評価にもあるように「0マン」は傑作大河SF漫画であると断言する。

 

 ここには手塚治虫の手塚治虫たるエッセンスがギッシリ詰まっている。

 

 リスから進化したと思わせるリッキーをはじめとする0マンのキャラの可愛さ。

 (特に女性の0マンが持つどこか屈折したエロスにはクラクラする。。。!)

 

 異なる2つの種族間の争いを時には人間味溢れる描写で、時には冷徹なまでにリアルに描き出すドラマツルギー。

 

 その2つの種族間で自己の確立のために揺れる主人公リッキーの描写の細かさ。

 

 昭和30年代中盤の漫画としては極めて異質だったと思われる、個性的な登場人物の多さ、そしてその誰もが物語世界で重要な役割を担っている。

 

 全てが手塚治虫にしか描けない、そして全てが手塚治虫作品に不可欠な要素なのだ。

 

 それだけ彼の思想が色濃い作品が面白くないわけがない。

 

 決してハッピーエンドと呼べない苦い結末まで一気に読ませるパワーが充満している。。。!

 

 「来るべき世界」(1951年)の発展形としても、後に続く膨大な作品群の雛形としても極めて重要な逸品であり、手塚ファンのみならず、手塚ビギナーの方々にもじっくり腰を据えて読んでいただきたい大傑作である。。。!

 

 

 

 さぁて、次回は何を語ろうかな。。。

 

 マイナーなやついこうか。

 

 よし、「鳥人体系」いってみよう。。。!!

 

 乞うご期待。。。^-^

 

 

 

 

 

 ではまた次回^^

 

 

 

 

    

 

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コメント

子供の頃ずっと「オーマン」だと思ってた私がきましたよ。
昔作品って「インドの山奥」ってのがキーワードが多いね。レインボーマンとかね。
2009/03/05(木) 00:52:42 | URL | 黒猫藝帝 #79D/WHSg[ 編集 ]

ゲーテ<”インドの狂虎”タイガー・ジェット・シンとかな。。。^-^
2009/03/05(木) 22:22:21 | URL | drivemycar #79D/WHSg[ 編集 ]
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